2011年11月12日土曜日

被験者里沙さん証言の検証その4

(その3からのつづき)
里沙さん夫妻の証言書

里沙さんへの聞き取り調査をし、証言内容の裏付け調査をおこなった結果、彼女が意図的にせよ無意識的にせよ、ネパール語を学んだことを疑わせる形跡は、何一つ浮上しませんでした。
ネパール語会話能力を身に付けるためには相当の学習時間を要することは明らかで、彼女の生育歴にも結婚生活の中にも、そのような学習時間が費やされた形跡はありません。
そもそも、ネパールに全く興味がないと断言する里沙さんには、ネパール語を学ぶ動機もなく、車または公共交通機関を用いて往復2時間圏内には、ネパール語の学習施設もありません。
そうした検証結果が出たところで、「ラタラジューの事例」を生まれ変わり研究関連学会発表と出版することに承諾をいただき、そのための証拠資料として、次のような証言書に夫婦で署名・押印してもらいました。
                           証言書
ネパール人ラタラジュー人格が初めて出現した2005年6月の前世療法セッションのおこなわれた以前にも以後にも、私はネパール語を意識の上では全く知りませんでした。
また、ネパール語の勉強をしたこともありませんし、理解したり会話したりすることも全くできなかったことをここに証言します。
2005年6月の初回セッションから、2009年5月の真性異言実験セッションの間に、学校であれそれ以外のどこであれ、ネパール語を勉強したり、誰かにネパール語で話しかけられたりすることも、目の前でネパール語で会話されているのを見たり聞いたりしたことも全くありません。
私はインターネットが使えませんし、誰かに頼んでインターネットでネパールについて情報を調べたこともありません。また、ネパールへ旅行したこともありません。それは、ラタラジュー人格が初めて出現した初回セッション以前も以後も同様です。
現在も結婚前も、私の住んでいる地区・職場・親戚、学校時代の友人、現在の友人など、私の生活してきた環境にネパールの人は一人もおりません。
私が唯一ネパール語かも知れない言葉を耳にしたのは、息子たちと食事に行ったインドカレー料理店で、店員の異国の方が何か一言二言厨房に向かって短く異国語で話しているのを一度聞いたことがあることだけです。ただし、この方がどこの国の人で、言葉が何語であるかは全く分かりませんでした。
 
以上の内容に間違いがないことをここに証言します。         
                                                         ○○○○ 印(夫)
                                                   ○○○○ 印(妻)

残る最後の検証手段は、ポリグラフ検査(嘘発見器)にかけることでした。
ただし、ポリグラフ検査の実施には、ご家族の抵抗があり、生まれ変わりの科学的研究のために協力をお願いするにあたっては少々時間が必要でした。
証言書まで書かせ、署名・押印したうえに、さらにポリグラフ検査を受けよとはいかにも疑り深いではないか、という非難を浴びることは当然のことです。
(つづく)

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