2023年2月15日水曜日

ガイドの前世である魂の持ち主のセッション見聞録

SAM催眠学序説 その159 

 

ここに紹介するのは、夫・妻ともに最初の人生を送っているという魂の持ち主である40代ご夫婦の、SAM前世療法セッションに同席した夫の第三者の目から妻の様子を観察し、そのときの意識状況の聞き取りをおこなった貴重なセッション見聞録です。

夫君は、数年前にSAM前世療法のセッションを2度体験されており、今回は妻の付き添いということでおいでいただきました。

今回の主訴は、家庭内で起こるようになった奇妙な超常現象の解消でした。             こうした主訴は、これまでに数回扱った経験がありますが、いずれも奇妙な現象は未浄化霊(残留思念の集合体である意識体)の訴えによるものでした。

下記点線内に、ご夫君の見聞されたセッション見聞録を紹介します。             匿名条件で公開を許可するという了解をいただいています。

 なお、本文中の青文字部分と番号は、稲垣が後の説明のため付けたものです。

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先日は妻へのセッションありがとうございました。

おかげ様でセッション以降、我が家での不思議な現象はなくなっており、
ゆっくりと睡眠をとることができております。

さて、直近の先生のブログでは最初の人生を送る魂の持ち主の記事が2回出ておりました。
私共がお邪魔したのは22年12月17日でしたので、妻の事例を含め、立て続けに最初の人生を送っている魂の事例が出ていることを知りました。
また、これらの魂の持ち主はかなり少数であるとお聞きしております。

私も過去2回、先生のセッションを受けましたが、生まれ変わりがなく初めての人生を送る魂の持ち主だということですので、妻の事例を含め何か縁を感じているところです。

今回、妻のセッションに際し、私もセッション経験者であることから同席許可をいただきました。

そのことでセッションの様子を第三者としてみることができ、また妻からもセッション中の
意識状況を聞くことができました。

今回の私共の体験が何かのお役に立てればとの思いから、事の始まりからセッション内容までを以下に記しますので、ご一読いただければ幸いです。

今回セッションを受けるに至ったきっかけは、我が家で起こった不思議な現象からでした。

妻は、これらの諸現象(人形が勝手に倒れる、妻のLINEからメッセージが勝手に送信される、
私を撮った動画に光の玉(オーブ)が複数浮遊する現象が撮影される:昨年12月6日)が現れる
までは霊や前世についてはほとんど興味もなく、信じることもありませんでした。

反対に私は、私自身が過去幾度か遭遇した霊的な諸体験 から、稲垣先生のブログにある内容は、とても合点がいくことであり、同時に常に生き難さを感じていたことから、過去世があれば早死にしているのでは? と思い、セッションを受けるに至りました。         そこで私が初めて生まれた魂の持ち主であることがわかった次第です。

その後、妻と結婚し、妻には先生のことやこれらの私の体験の話はしておりましたが、彼女は全く興味を示しておりませんでした。                              

そんな中、前述の奇妙な諸現象が起こり、妻も体の不調もあったことから、不思議な現象の翌日、セッションを受けてみようかなと妻のほうから切り出してきました。

そして12月17日のセッションに至ります。
セッション当日、妻の催眠感受性は申し分なく先生の暗示に沿って体が動くことが確認できました。

その際、事前に気にしていた未浄化霊や生霊などの憑依はないように思うと先生に言われましたので、先生にはご経験や直感でお分かりなんだなと感じました(注1)

セッションが始まり、催眠の深さを測る段階で手の甲をつねっても痛みを感じないことの確認を私も体験させていただきました。                        妻の手の甲をつまんで強くつねってみても痛みの反応はありませんでした(注2)。

このとき私と先生が話している内容も私が手の甲をつねったことも妻は分かっていたようですが、痛覚はほとんどなく、鈍かったということです。

その後、指を上下させ、それが止まったら魂の状態にもどっているとの暗示で、指が上下運動を繰り返していましたが、しばらくすると指がゆっくり痙攣をおこすように止まったことが確認できました。                                  

その時の妻の意識状況は、意識はあるものの指の力が抜けていき、勝手に止まったということでした。                                    

魂状態の自覚に至っていることを確認し、魂状態の妻に対し先生からの「この者に前世人格はありますか?」との問いに指が動き出し、あるとの回答でした。
男性? 女性? その他? と問われ、なんとなく女性かなというようなはっきりしない回答でしたので、先生からはいくつか質問が続き、この前世人格は人間ではなく、また地球外の過去世でもなく、「ガイド(人間を体験していない守護霊)」であることがわかりました。                     

そして、ガイドと現世の妻、ガイドの前に過去世はなく、妻の魂は初めてガイドとして生まれ、現世で初めて人間(妻)として生まれ変わっているということでした。        そして、このガイドは現在も、妻の魂表層に存在し、妻を守護しているということでした。

また、はじめての魂の持ち主である私と妻との関係についても、計画されたものということでした。

最後に先生からガイドに対し、「この者に伝えたいことはありますか?」との問いには指が大きく横に振れ、無いとの意思表示は明確でした。                     先生からは指での返事の仕方(YES/NOの指の振り方)まで指示していないのに、今まで縦に振れていた指が横に振れるというのは、明らかに意思表現ですし、見ている私にも「無い」という意思がよく伝わってきました。

この時妻は、指が勝手に動き、今まで縦だったのにこの質問には横に大きく動いたことに驚き、笑ってしまいそうだったようです。

また、同時にお腹のほうから空気のような圧力がのど元まであがってきて、何かしゃべりそうになったようですが、話すことはありませんでした。

その代わり、涙が勝手にあふれてきたということで、妻は泣いておりました
悲しいのではなく、「よかった」という感情があふれ、涙がでてきたということです(注3)

その後、先生が席を外され、守護霊との対話の時間が設けられ、私はカウチに横たわる妻を薄明りの中で見ておりましたが、特段なにも起こりませんでした。
しかし後で妻に確認したところ、カウチの横にある、先生の座っていた椅子がきしむ音が2回ほど聞こえ、誰かが隣に座ったように感じた(注4)そうです。                   ただし、わたしには音は聞こえませんでした。

今回、セッションを受けるまで私には不安がありました。               

まず、妻のように霊的なものを信じず、興味のない状態から深い催眠に入れるものかということ、また彼女としても今まで自身の全く理解の及ばない世界にいきなり入るわけですから、何かとんでもないものが出てくるのではと、かなり不安にしておりました。                           

そんな状況でしたが、セッション前の先生からのお話(魂の仕組みやセッションの流れについて)と、自然体で起こることをありのままに受け入れてみるという心構えをお聞きし、スムーズに催眠に入っていくことができました。
また、それにより未浄化霊や生霊などの憑依も無いことがわかりました。

今回のセッション中、妻の意識状況は、先生の問いも普段の状態と変わらず聞こえ、理解
している反面、指の上下左右という反応やしゃべりだしそうになった際の感覚、「よかった」という感情など、自身の意思・意識とは異なる状況が勝手に起きた(注5)と言っております。

私たち夫婦は初めて人間としての現世を経験しております。

私はいろいろなものに興味を示す性格、妻はあっけらかんとした性格で、初めての魂である特性は共にあると感じます(注6)

いま思えば、今回の事の起こりからセッションまでは成長・気づきのための贈りものだと感じます。

二人とも生まれ変わりの初期段階で魂のしくみや霊的な世界の実在を体感できたことは今後の人生やその後についても何らかの気づきや糧となっていくものと感じております。

また、セッション後のヒーリングで、妻の肩こりと婦人科系へのヒーリング、私の腰へのヒーリングをいただきました(注7)。                           

これらはいまだ効果が続いており、私もせっかくの治療霊団の方々の恩恵がより続くようストレッチを継続して行なうようにしています。

最後になりますが、私共二人へのセッション並びにヒーリングいただきましたこと、
そして、それらを通じて今後の人生に大きな支えをいただけたこと、心から感謝申し上げます。

寒い時期が続きます、どうぞご自愛ください。

令和5年1月18日
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【注1~6についての説明】

(注1):クライアントに未浄化霊(残留思念の集合体)などが憑依していると、魂状態に遡行することを妨げることが分かっている。                                理解と救いを求めて憑依している存在なので、霊界へと上がるために浄霊を望んでセッション中に顕現化し、催眠の進行を妨げてくる。                              クライアントに霊媒体質があると未浄化霊と対話が可能である。            未浄化霊は、霊ではないが人格の属性を持っているので「見做し人格」として対話ができる。  

どうやら、わたしには浄霊能力が与えられたらしい。                     SAM前世療法を創始した初期のころに、クライアントに憑依した「神の使い」と称する高級霊が、「今日は神様のお使いであなたに浄霊の仕方を教えに来ました」と告げてきた。                           浄霊に用いる「道具」は、不動明王の真言と般若心経である。              浄霊ができると、魂状態への遡行が可能になるので、浄霊の成否の判断ができる。                   

 

(注2):「知覚催眠」の深度を確認するためにSAM前世療法独自の催眠尺度として採用している「痛覚麻痺」現象。                              古くから「催眠麻酔」と呼ばれている催眠現象である。                             「痛覚麻痺」が生じるまで20分程度の催眠誘導が必要である。      

痛覚は麻痺しても、つねられているという触覚は残ることが多い。           薬物麻酔において、メスで切り裂かれている触覚はあっても、痛みを感じることがないのと同様の現象である。                                痛覚麻痺が生じていれば、中程度以上の催眠深度であると判断できる。               なぜ催眠中の言語暗示によって、こうした無痛現象が起こるのか、現代医学でも不明である。                                       ただし、SAM前世療法の前提仮説である「心(意識)と脳の二元論」に立てば、了解可能である。                                                                            1930~1961の世界6研究のまとめでは、この深度に到達できる平均値は25%である。SAM前世療法の催眠誘導法では95%程度の到達率が見込める。            このあとさらに10分以上かけて催眠を深め、魂状態の自覚まで誘導していく。                       したがって、魂の自覚状態に至るまで約30分を要する。

 魂の自覚状態の深度は、「夢遊催眠」と同等かそれ以上の深い催眠状態だと考えている。         

 

(注3):涙を勝手に流している「主体」は、クライアントの肉体を借りて顕現化している前世の人格の意識であり、現世のクライアントの顕在意識ではない、という理解の仕方がSAM前世療法の「自己内憑依仮説」による解釈である。                  顕現化している肉体を持たない前世人格が、生まれ変わりである現世のクライアントの肉体を借りて(憑依して)、涙を流す現象だととらえることができる。          「タエの事例」「ラタラジューの事例」のセッション動画を視聴されたい。

 

(注4):誰も座っていない椅子のきしむ音の感知は、「ラップ音」と呼ばれる超常現象。 音が出てくるはずがない所から音が聞こえてくることを感知する現象である。              SAM前世療法のセッションで、守護霊との対話中にはよく起こる現象。                 霊的存在である守護霊が、自身の存在を知らしめるために起こす超常現象だと思われる。  ただし、第三者には感知できないようで、クライアント当事者だけが聞こえたと報告する。

 

(注5)「自身の意思・意識とは異なる状況が勝手に起きた」という感覚を引き起こしてる主体は、顕現化している前世人格であり、クライアントの顕在意識ではない。        上記(注3)と同様の、SAM前世療法において、魂の自覚状態になると起こる独特の意識現象である。


(注6):アラン・カルデックの、聖ルイを名乗る高級霊との交信記録『霊の書(霊媒の書)』によれば、魂の最初の状態は「無知・無垢である」と高級霊は答えている。    したがって、「無知」であるがゆえに多方面に興味をもつとすぐに行動に移す性格特性、「無垢」がゆえに純真で明朗闊達な性格特性をもつのが初めての人生である魂の特性だということ。

 

(注7):わたしの用いるヒーリングは「スピリットヒーリング」である。        2007年1月11日22:44着信の、わたしあて第1霊信で、「あなたが癒やしを起こすとき、多くの高級霊が治療霊としてあなたのもとに集まる」という予言に基づいてヒーリングをしているからである。                              ただし、わたしは、この予言があるまでヒーリングには全く関心がなく、無知であり、レイキやら気功などの訓練をしたことは一切ない。                        予言を検証しようと試してみたら、できたということである。                    治療エネルギーは、治療霊団から送られてくるものであり、わたしの肉体は、精妙な霊的エネルギーを、人の肉体に作用させるための変換機能(装置)として用いられているらしい。  したがって、スピリットヒーリング能力は、わたし自身の治療能力ではない。         そして、治療霊団にとって治療行為は、治療霊という霊の存在、ひいてはそれ以外の霊的存在をも広く知らしめる目的のための、手段だと言われている。

 

さて、主訴であった家庭内で起きていた超常現象については、「セッション以降、我が家での不思議な現象はなくなっており、ゆっくりと睡眠をとることができております」と報告されていますから、SAM前世療法セッションによって、1ヶ月経過後も不可解な霊的現象の解消が起きていることは認めてよいと思います。

また、その理由は、妻であるクライアントのガイドが顕現化したことにある、と考えることが妥当だと思われます。                                     クライアントである妻のガイドが、顕現化することを意図し、そのために霊的超常現象を起こし、わたしのもとでSAM前世療法のセッションを受けるように導いたというわけです。             魂表層に存在しているガイドの顕現化という目的が果たされた結果、不可解な現象を起こす必要がなくなり、解消したのではないでしょうか。                   

これまでにも、クライアントの前世人格、高級霊、ときには神を名乗る存在などが、彼らのメッセージをクライアントやわたしに告げるために超常現象を起こし、わたしのセッションによって顕現化できるように導いた事例が、数例あるからです。

 

わたしは、2007年初頭に1ヶ月半にわたって、わたしの守護霊団を称する霊たちから、毎夜霊信を受け取るという霊的超常現象を体験してから、「時熟(ジジュク)」ということばを意識するようになっています。              

つまり、「時が熟すれば、来るべき時に来るべきものは来る」、といった人生の行方に対する自然体の態度がもてるようになったということです。                   

努力は怠らないが、その成果にはあくせくしない、時が熟すれば、来るべき時に来るべきものは来る、ということです。

こうして、セッションにおいでくださったご夫妻にも、「時熟(ジジュク)」の時がおとずれたのだろうと思うのです。

ちなみに、わたしは2005年に「タエの事例」に出会うまでは、唯物論側に属していましたから、霊信が欲しいとか、ヒーリング能力や浄霊能力を望んだことは全くありません。       また、特定の宗教を特に信仰したこともありません。                   ただ、人間の知性を越えた何か偉大な存在(something great)をそれとなく感じてはいました。                                       こうして、魂と霊、および生まれ変わりと「something great」の存在を認めているという現在の立場からすれば、スピリチュアリストだと呼ばれるのではないでしょうか。

 

ご夫妻ともに魂が最初の人生を送っておいでになる、という希有なご夫婦のご多幸をお祈りするとともに、貴重なセッション見聞記録の公開を了解くださったご厚意に、あつくお礼申し上げます。

ありがとうございました。