2024年9月6日金曜日

生まれ変わりの実証努力の現在の4

SAM催眠学序説 その175

その174の続き 


4 2007年1月27日霊信受信者M子のセッション

 

2007年1月27日、わたしは霊信受信者のM子さんにお願いして前世療法のセッションを受けてもらえるように依頼しました。

 このセッションの目的は二つありました。

一つ目は、わたしあて霊信がM子さんの自動書記現象であることの実際をこの目で確認することでした。

二つ目は、彼女の霊媒能力(チャネリング能力)の真偽を明確にするために、深い催眠状態まで誘導して、霊的存在とのコンタクトの実際を確認することでした。

 この3時間にわたるセッションの逐語録は、「SAM催眠学序説」その64~66で公開しています。

ここでは、マヤ文明時代のパレンケ(マヤの古代都市)で、M子さん前世である片腕の少年と、パレンケで孤児院の教師をしていたというわたしとの対話の中で、注目すべき箇所を抜粋して「前世人格」の顕現化現象について考えてみたいと思います。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・抜粋始め          

M子:先生!・・・先生、ありがとう。(泣き声で)ぼく、先生を悲しませて、ごめんなさい。
 

稲垣:分かりました。で、あなたは何をしたんですか?
 

M子:(泣き声で)ぼくだけじゃなくて、みんな、みんな死んで、先生泣いたでしょ。
ぼく、先生が、ずっとずっといっぱい大切なことを教えてくれて、先生、ぼくのお父さんみたいにいっぱいで遊んでくれて、ぼくは先生のほんとの子どもだったらよかったと思ったけど、でも、死んだ後に、ぼくのお父さんとお母さんがいてね、先生は先生でよかったんだって・・・。
で も、ぼく、先生に、先生が喜ぶこととか何もできずに死んだから、ぼく、ずっとね、先生に恩返ししたいってずっと思ってて・・・このお姉ちゃんは、ぼくじゃ ないけど、でも、先生とお話したりできるのは、このお姉ちゃんだけだよ。でも、ぼくも、ずっとこのお姉ちゃんと一緒だから、だから、ぼくのこと忘れないでね。
 

 稲垣:分かりました。きっと忘れませんよ。
それからあなたがね、こうやって現れて、直接あなたの声を聞く能力は、わたしにはありません。
でも、そのうちにそういう能力が現れるかもしれないと霊信では告げられています。
ですから、そのときが来たら存分に話しましょう。
先生は忘れることはないだろ
し、あなたからひどい仕打ちを受けたとも思っていません。
だから、あなたはそんなに悲しまないでください。
 

M子:ぼくは、先生に「ありがと」って言いたかった。
 
稲垣:はい。あなたの気持ちをしっかり受け止めましたからね。
そんなに悲しむことはやめてください。先生も悲しくなるからね。
 

M子:うん。 

稲垣:あなたは片腕をなくしていますか?
 

M子:生まれつき右腕がないんです。でも、先生は、手が一本だけでも大丈夫だっていつも言ってくれた。
 

稲垣:そうですか。                    
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・抜粋おわり

わたしが注目したのは以下の赤字部分の「片腕の少年」の不思議な語りでした。

このお姉ちゃんは、ぼくじゃ ないけど、でも、先生とお話したりできるのは、このお姉ちゃんだけだよ。でも、ぼくも、ずっとこのお姉ちゃんと一緒だから、だから、ぼくのこと忘れないでね。

このお姉ちゃん(M子さん)は、ぼくじゃない」とは、「ぼくは、お姉ちゃんである現世のM子さん自身ではない 」、なぜなら「ぼく」は、前世の人間だからだ。  

でも、お姉ちゃんでなければ、ぼくは先生(稲垣)とお話ができない」それは、「ずっと(前世の)ぼくは、お姉ちゃんの()の中でお姉ちゃんと一緒に生きているからだ」と解釈できるでしょう。

こうした解釈を可能にしたのは、このセッションの数日前までに、霊信によって前ブログの「174」で紹介してある魂と生まれ変わりの情報、とりわけ「魂表層は前世の者たちによって構成されている」という情報に接していたからです。

さらにまた、ブログ「172」で紹介した「タエの事例」の末尾に書いた「被験者里沙さんの前世であるタエであったときの「記憶」ではなく、前世の「タエという人格の顕現化」ではないかというわたしの直感を裏付けてくれたものと思われました。

この片腕の前世の少年は、M子さんの魂表層を構成している前世人格の一つとして存在しており、催眠状態で魂表層から顕現化し、現世のM子さんの肉体を借りて、ただ今、ここで、現在進行形で、自己表現している(憑依している)ことを示しているのだと思われました。

そして、このM子セッションこそ、1年後に開発されていくSAM前世療法の前駆的現象であったということが言えるのです。

わたしは、このM子セッションに触発されて、生まれ変わりを実証するために、魂表層に存在している前世人格を呼び出す、という前例の一切ない前世療法の構想とその催眠誘導法の開発に本格的に取り組むことになっていきました。

 

その176につづく

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