総括その17 SAM前世療法の仮説と第12霊信の信憑性
第11霊信は次のように告げてきました。
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あなたが長年探究してきたものは、これまでの視点からは成長は望めない。
なぜなら、もうすでにその観点での最終地まで達しているものが存在するからである。
あなたが探究するべきものは、これまでよりもさらに深奥にあるものである。
魂の療法のみならず、あらゆる霊的存在に対する奉仕となるものである。
それは、命あるものすべてに繋がり、私達へも強い繋がりを持つ。
そのために、あなたは自らの内にある疑問をまとめておく必要がある。
あなたがこれまで探究してきた道の中であなたが処理できないもの、そして人の理解を超えるものについて、私達でなければ答えられないものについて、まとめなさい。
M子を通し、あなたは私達にそれを尋ねなさい。
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私は、この霊信に従って、2007年1月23日21時半頃に、16項目の霊への質問をM子さんに送信しました。
彼女には回答できないであろう前世療法についての専門的内容がいくつも含まれていました。
彼女は私の送付したファイルを貼り付け、霊信を待ったそうです。
その質問に対する霊からの返信の転送が、同日22時58分に届くということが起こりました。
この第12霊信の回答はA4用紙9枚分に及んでいます。
驚くべきことに、90分足らずの時間で回答が届き、しかもその内容がA4用紙9枚に及んだということです。
おまけに、霊信の末尾で送信霊は、
「彼女という人間が答えられる問題はここでは存在しない。これは私からの霊信であり、M子の言葉ではない。M子の妄想ではない。妄想では答えられないものである」
と第12霊信が彼女の創作、あるいは妄想ではないことを念押ししています。
そして、
「私はあなたの祖父の守護霊とつながりを持つものであり、あなた方の世界で表現すると、遠い昔転生を終えたものである」
と送信霊は自分の素性を明かしています。
それまで、M子さんの創作の可能性を疑っていた私も、これまで述べてきたいくつかの符合が示されるに及んで、彼女が創作している可能性よりは霊信現象が事実である信憑性が高いと判断していいのではないかと思うようになりました。
なお、この第12霊信で通信霊は、
「我が霊団は11の霊的存在から成り立つ。だが神はその上におられる。神の計画が、あなた方が進むための原動力を与えていると理解しなさい。ただ、信じることが前進するものだと理解しなさい」
と守護霊団の存在と霊団が11の霊から構成されていることを告げています。
この第12霊信が私の質問の回答として告げた、心・脳の二元論、脳・心・魂・意識・潜在意識の関係、および魂の二層構造、魂表層に存在する前世の人格たちとそれらの相互関係、霊体の存在とその役割、魂の生まれ変わりの仕組みなどの諸説明こそ、のちにSAM前世療法の骨格を成す作業仮説となったものです。
「SAM前世療法の成立」と題してこれまでに述べてきた、霊信の三つの予言の的中、この目で確認した霊信の自動書記現象などとともに、この第12霊信の告げた内容の信憑性を私が受け入れた背景には次の2点があります。
一つは、畏敬する催眠学者成瀬悟策(九大名誉教授・医学博士)氏が、2004年の教育催眠学会講演の中で述べられた次のような見解があります。
「脳は心の家来です。脳の病変によって動かないとされている脳性麻痺の動作訓練を催眠暗示でやったところ、動かないとされていた腕が動くようになりました。しかし、脳の病変はそのままです。こうしたことから、身体を動かすのは脳ではなく、オレであることにやっと気づきました。私のこの考え方を正統医学は賛成しないでしょうが、21世紀の終わりには私の言っていることが明らかになるでしょう」
私の理解が誤っていないなら、成瀬先生の上記の見解は、催眠実験の結果から至った「心・脳の二元論」の言明であることになります。
海外の科学者においても、W ・ペンフィールド、J・エックルズ、R・スペリーなどノーベル賞受賞者である大脳生理学者が、成瀬先生と同様、脳の実験研究の結果、「心・脳の二元論」に至っているのです。
つまり、ごく少数派ではあるのですが、第一級の科学者が「心・脳の二元論」を唱えているのです。
ちなみに、心は脳の活動の付随現象であるとする「脳・心の一元論」は、科学的検証によって証明された言説ではなく、唯物論科学の立場からその立場上構成されている信念や主張をそのまま表現したものにすぎないのです。
そして、第12霊信は、脳と魂は別物であること、脳が意識・潜在意識を生み出してはいないことを明確に告げています。
もう一つは、生まれ変わりの先行研究者イアン・スティーヴンソン教授の次のような見解です。
スティーヴンソンは、「グレートヒェンの事例」において、応答型真性異言で会話したグレートヒェンを名乗るドイツ人少女を「ドイツ人とおぼしき人格をもう一度呼び出そうと試みた」(『前世の言葉を話す人々』春秋社P11)と記述し、呼び出された前世人格を「トランス人格」(前掲書P9)と呼んでいます。
つまり、催眠下で前世人格が顕現化した、というとらえ方をしています。
しかし、スティーヴンソンは、応答型真性異言を話す主体は、被験者の「前世の記憶」ではなく、「トランス人格(前世人格)」が顕現化して真性異言を話した、とまでは言及しても、その「トランス人格(前世人格)」の存在する座がいったいどこにあるのかは言及していません。
おそらく、スティーヴンソンには、トランス人格(前世人格)の存在の座を推測することがまったく出来なかったと思われます。
ただし、彼は、「前世から来世へとある人格の心的要素を運搬する媒体を『心搬体(サイコフオア)』と呼ぶことにしたらどうか」(『前世を記憶する子どもたち』日本教文社、P359)と提唱し、「心搬体」、つまり現世と来世にまたがって死後存続する「魂」の実在を認めようとしています。
そして、第12霊信は、生まれ変わりをしている諸前世の人格が魂の表層に今も生きて存在し、それらのものたちが意識・潜在意識を生み出している、と明確に告げています。
それまでの「前世の記憶」を想起させるという前提での前世療法(ワイス式)において、あらわれる意識のありようを「前世の記憶」として扱うことに違和感と疑問を抱きはじめていた私に、第12霊信の告げた内容は、これまで聞いたこともない奇怪な内容であると同時に、違和感を解消するに足る新鮮な内容でした。
たとえば、前記事「その54」の三つの予言の「その3」で紹介した女性クライアントの最初の発話である
「先生お懐かしゅうございます。会いとうございました」
という意味は、クライアントのどこかに存在する前世の少女が、現世の私に対して、いま、ここに、顕現化し、現世での私との再会を喜んでいる言葉として受け取ることが自然であり妥当でしょう。
これをクライアントの「前世の記憶の想起」として扱うことは出来ないと思うのです。
こうして私は、第12霊信で告げられた諸内容をそのまま作業仮説として採用し、その検証を累積し、前世人格の顕現化を可能にする新たな前世療法を探究することを志すことになりました。
これが、のちにSAM前世療法として結実していったのです。
(その57へつづく)
18 件のコメント:
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最近ニュースになった宇宙インフレーション理論は霊魂を否定になると思いますか?それとも肯定になると思いますか?
ある記事では「宇宙インフレーション理論は宇宙は多次元宇宙論、マルチバース宇宙の裏付けになるから一神教の神を否定され、神がいなければ霊魂もなく消えて無になるだけでただ偶然の一部でありたまたま生まれて消えるだけ」と言う記事を見ましたがどう思いますか?
多次元という事は多数の宇宙の一部に霊界がありそこから生まれ変わりの出発になるのかなとも感じますがどう思いますか?
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宇宙インフレーション理論についての私の知識は新聞記事以上のものではありません。この理論が霊魂を否定するとしても、応答型真性異言という現象が相変わらず厳然たる事実として確認されていることを否定できないでしょう。応答型真性異言現象が死後存続する魂の存在抜きで唯物論によって説明することが成功するとは考えられません。
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>稲垣勝巳さん
稲垣さんの思う魂はどんな存在ですか?
オカルトや宗教で言われている生前と全く同じの幽霊的な存在ですか? それとも体の一部の存在が残るという物あり生前みたいな人格などは否定ですか?
脳の機能や仕組みを学ぶと脳がないのに人格が残るという事の疑問が消えません
霊魂肯定の立場で高次脳障害や老人などの認知症やアルツハイマーの症状の説明に疑問が消えません
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私の「魂」の概念規定は、このブログで述べているスティーヴンソンの提唱するところの「「前世から来世へとある人格の心的要素を運搬する媒体を『心搬体(サイコフオア)』と呼ぶことにしたらどうか」という「心搬体」と同義です。「生前の記憶・個性・人格など心的要素を来世へと運搬する意識体」という概念です。したがって、オカルトや宗教とは関係のない、SAM前世療法で確認してきた「意識現象の事実」に基づく概念です。このことは、このブログで以前から数回説明しています。
現世の人格は魂表層の一つとして存在し、脳には存在しないというSAMの仮説からすれば、脳は人格そのものを生み出していないと考えます。脳は諸データを記憶として管理している物質ですから経年劣化をしますし、薬物等によって管理機能に狂いが生じます。それが認知症などの脳の機能障害だということになります。こうしたSAMの仮説の信憑性は、言葉による説明では実感不可能でしょう。実際のセッションで体験するしかありません。
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セッションの体験者です。
稲垣先生にもメールで言われたし
自身も思うのですが、文章ではSAM前世療法を理解することはできません。
仕事柄唯物論的な猜疑心の強い性格なのですが体験して考えが大きく変わりました。
受ける前は催眠術はテレビの面白おかしいもの
しかしりませんでしたし、前世体験ができるとは
信じがたく、自分でもよく申し込んだと思います。
理屈でいうよりも、この療法に関してはまずは体験することだと思います。
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>シュヴァルさん
前世催眠術はYoutubeやCDで「過去世催眠術」というのがありますがそれで可能なのでしょうか?
やろうと思っていますが懐疑心で集中できません
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>イエスさん
詳しくは、先生のhttp://samzense.rakurakuhp.net
をご覧ください。
催眠に対する適正を含め、疑問があるなら
先生のセッションを直接受けるのが
結局は早道です。私も三ヶ月ぐらいいろいろ
考えましたが、受けてみると体験するほうが
早かったというのが実直な感想です。
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前世催眠術はYoutubeやCDで「過去世催眠術」というのがありますがそれで可能なのでしょうか?
という点についてだけコメントします。
「催眠術」という用語は、ショウとしての催眠(舞台催眠)を指して用います。療法としての催眠は「催眠法」と呼び習わしています。また、臨床催眠はセラピスト対クライアントの真剣勝負です。
クライアントの催眠感受性は千差万別ですからクライアントの状況に即応してテクニックを変更・調整し、いわばオーダーメイドでセッションを展開することが原則です。とりわけ、SAM前世療法は、これまでの催眠法にはない「魂遡行催眠」という特殊な技法を用います。CDによっても催眠に入る人はいるでしょうが、深いレベルに達することは困難です。そもそも、CDで機械的に臨床催眠ができるなら、セラピストの存在意義はないというべきです。
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Yahooニュースやmixiニュースには載らない雑報記事ですが
【科学】英天文学者「この世界は階層構造。人間の 心は他の次元に存在し、実体宇宙と重なっている」
http://news.guideme.jp/kiji/30f20d76ec8cba961bb53aa8d2a0bed4
ホーキング博士の「ブラックホールは存在しない」の記事並に話題になって欲しかったが雑報扱いで残念
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なんとなく書き込みました(笑)
好感が持てる記事です!
また読みにきます~
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心(意識)がどこで生み出され、その座はいったいどこにあるのか、という問題は21世紀最大の科学の追究課題だと思われます。
人間の 心は他の次元に存在し、実体宇宙と重なっている、という見解に私は共感を覚えます。
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人間の 心は他の次元に存在し、実体宇宙と重なっている、という見解に私は共感します。
心(意識)がどこに所在し、なにが生み出しているかという問題解決は、21世紀最大の科学の問題だと思います。心理学・医学・大脳生理学だけでなく他の領域の科学者たちからの問題提起がなされることが望まれます。
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>稲垣勝巳さん
しかしこの記事は新聞やテレビのニュースはもちろんYahooニュースやmixiニュースの記事にもならない雑報記事です
残念(>_<)
宇宙インフレーション理論の記事並みになって欲しかったがまだオカルトの扱いかな
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>稲垣勝巳さん
セッションを体験するまでその概念が理解できませんでしたから、大半の人は意識は目のあたりあると思っているじゃないでしょうか。
そこには脳がありますので脳と思いこんでいるように思います。
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>イエスさん
世間の人はそういう精神面より今は
お金のほうが大事という風潮なので
まだ時間がかかるように思いますね
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>シュヴァルさん
そのセッションはいくらくらいで出来るのですか?
いつ出来るのですか?
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SAM前世療法セッションの案内・料金等は、
HP「稲垣勝巳メンタルヘルス研究室」
http://samzense.rakurakuhp.net
を検索してください。
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>イエスさん
上で先生が書かれているとおりです。
先生のサイトを参照してください。
私も研究所にいくまではドキドキしていましたが
やってみればあっという間で貴重な体験ができたと思っています。
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