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2015年1月25日日曜日

「タエの事例」セッション逐語録3

    SAM催眠学序説 その37


ここから先は2006・10月のアンビリでは一切放映されていません。

私に言わせれば、生まれ変わりの真実を探究するとすれば、この先こそ重要なのです。
ここからはタエが魂として肉体を離脱したあとの、霊界(中間世)に在ったときの記憶を探るという形をとっています。
また、ここで初めての、催眠中における守護的存在の意図的憑依実験を試みています。
催眠を用いて、意図的に霊的存在を憑依させる、という試みを私はこれまで本で読んだことはありません。
ただし、ブライアン・ワイス 『前世療法』PHP、の中に「マスター」とワイスが呼んでいる高級霊が偶発的に被験者キャサリンに憑依するという現象が記述されています。
私はこの事例を知っていましたから、偶発的な憑依が起こるならば、意図的に憑依が起こせないか、と思ったのです。


注:THはセラピスト稲垣、CLは被験者里沙さんの略です。


TH:身体から抜けましたか? 抜けましたか? あなたはどこにいますか?

CL:・・・暗い。
注:この「暗い」所とは、臨死体験者が、体外離脱後、魂として霊界に向かう過程で共通して報告する「トンネル体験」だと思われる。里沙さんは、臨死体験関係の著作を読んだことは一切ない。

TH:じゃあ、その先へ行きましょう。・・・穏やかな気持ちで、今いますか?

CL:はい。

TH:もう暗くはありませんか?

CL:はい。

TH:どんなふうですか? 言葉にしにくいかもしれませんが、できるだけたとえてみたら、どんなふうですか?

CL:・・・うーん、明るい・・・光の、世界。
注:いわゆる「トンネル体験」を経て霊界(中間世)に至った記憶だと思われる。
 

TH:あなたには肉体はあるのですか?

CL:ありません。

TH:意識だけがあるのですか? 意識って分かりますか? 心。

CL:「わたし」です。

TH:「わたし」がいるだけ? 身体はないのですか? じゃ、あなたが男か女か分かりますか?

CL:分かりません

TH:ほかにも、あなたのように「わたし」だけという存在を感じますか?

CL:はい。

TH:その世界で何をしているのですか?

CL:・・・浮かんでいます。

TH:ずーっと永遠に浮かんでいるのですか?

CL:上へ上へと、行く。どんどん、光の中を。

TH:で、「わたし」という存在のことを、魂と呼んでいいのですか?

CL:はい。

TH:魂のあなたは、そこにずーっと居続けるわけですか?

CL:・・・入れ替わります。

TH:「わたし」が入れ替わるとは、また誰かに生まれ変わるということですか?

CL:はい。
注:この返答は後になると「分かりません」になっている。生まれ変わることについて、魂のタエは知っているのか、知らないのか判然としない。

TH:それまでその世界にいるわけですか。で、その世界の居心地はどうですか?

CL:気持ちいいー。

TH:また生まれ変わりたいと思わないくらい気持ちがいいのですか?

CL:・・・分かりません。・・・生まれ変わる?
注:あとで守護霊が語ったところによれば、里沙さんの魂は、タエが最初の人生である、したがって、タエのまえに前世はないということで、生まれ変わりの体験がないので、生まれ変わるという意味が分からないと答えていると解釈できる

TH:次に生まれ変わるのが、もう嫌というぐらい居心地がいいのですか?

CL:・・・分かりません。

TH:実は、その時間も空間も超越した世界のことを中間世って呼びます。そこには、あなたの次の人生を、どう生きたらいいのかを導いてくれる、偉大な存 在者がいると言われています。でも、その存在者がどんなふうかは私には分かりません。あなたには分かるはずです。その存在者とコンタクトはできますか?

CL:はい。

TH:その姿が見えますか?見えたらどんなふうか、お話してください。

CL:大きい人。髪と髭が白くて巻き毛で長い。眉も長い。鼻は大きい。目も大きい。 唇は厚い。

TH:異国の人ですか? そうではない?

CL:そうです。

TH:肌の色は?

CL:赤黒い。
注:セッション後の里沙さんの記憶では、この「偉大な存在者」が赤黒い肌に見えたのは、後光が差しており、逆光の中で顔の色が赤黒く見えたということであった。したがって、異国の人のような感じがしたということであった。

TH:どんな衣装を着けてみえますか?

CL:白い・・・マント? ・・・。

TH:ローブみたいなものですか?

CL:(頷く)

TH:その方はあなたのそばにみえますか? じゃ、コンタクトはとれますか?

CL:はい。

TH:じゃあ、私がいくつか尋ねるので、あなたからその方に尋ねて、答えをもらってください。そこでは言葉がいりますか?

CL:いりません。

TH:心で思ったことが、ストレートに相手に伝わるわけですか。(CL頷く)じゃ、尋ねます。あなたがわずか16歳で、みなし子として貧しい生活の中で 生きてきて、そして、みんなのための犠牲になって死ぬわけだけど、その短い人生で、あなたが学ばなければならなかったことは何でしょう?私から見る と、ただ悲しいだけの人生 に思えるんだけど。その方に聞いてみてください。なぜ、あなたはそんな人生を歩まなければならないのでしょう? 答えが返って きたら教えてください。
注:ここからは、魂となっているタエの霊界の「記憶」の想起ではない。「偉大な存在者」とタエの魂との現在進行形の対話に移行している。セラピーをおこなっ ている私は、「里沙さんがタエであったときの前世の記憶」とし扱っていたはずなのに、知らぬ間に、「タエが魂状態に在る現在」として扱っているという時制 の混乱を起こしている。
この奇妙な時制の混乱は、里沙さんが前世の記憶にあるタエを語っているのではなく、タエという存在は、里沙さんとは別に、今、ここに、顕現化している前世人格だ、という扱いを無意識的に私がしていることから生じている。
こうした分析がきっかけとなって、「前世の記憶」として扱うことから、「前世人格の顕現化」として扱うことへと考え方を大きく転回するSAM前世療法の理論的基盤が生まれることとなった。そして、このセッションから1 年半後、私あて霊信(2007,1,11~2,14)の告げた魂の二層構造によって、SAM前世療法の明確な作業仮説の骨格が与えられることになる。

CL:・・・みなのために、村を救う、みなを、幸せにするために、生きる人生だった。

TH:あなたは、今、満足していますか? 自分のタエという人生を振り返って。

CL:はい。

TH:もう一つ聞いてもいいですか。今度は、できればあなたの口を借りて、その偉大な存在者とお話することはできないでしょうか? 要するに、あなたに乗 り移るということですよ。直接にその方の言葉で、伝えてもらえないでしょうか? できなければ無理は言いません。できたら、それをやっ:てみたい。できます か?
注:この試みは、守護的存在との現在進行形の対話を企てたということになる。
この試みを提案した私は、明らかな自覚として、今、ここに、里沙さんに乗り移っ た(憑依した)守護的存在と、対面することを望んだのである。
もはや、里沙さんの前世記憶という扱いを放棄している。そして、里沙さんに霊媒としての役割 を担ってもらい、守護的存在と交霊しようと試みたということになる。

CL:・・・はい。


(その4に続く)