SAM催眠学序説 その32
「ラタラジューの事例」のセッション再度日本語対話の逐語録
ネパール語対話者カルパナさんは稲垣と交代し、ここからは稲垣とラタラジューの日本語対話でのセッションの最後の締めとなります。TH:セラピスト稲垣 CL:クライアント里沙さん
TH あなたはラタラジューさん? 日本語分かりますね? 通訳していますね? あなたの魂表層の現世の者が・・・。分かるなら分かるって・・・はい。
CL (頷く)
TH じゃあこれからね、こうしましょう。あなたの後の生まれ変わりは現世の者ですか?
CL (頷く)
TH ああそうですか。そうすると私が一つね疑問に思っていることがありますから、記憶があるなら教えてください。あなたは78歳で死んでいます.何歳ですか、亡くなったのは?
CL 78・・・78歳
TH うん、78歳ですね。亡くなった後、現世の里沙さんに生まれ変わるまでの間の記憶を思い出せるなら思い出してください。たぶんあなたは、霊界へ魂となって行った後、次の生まれ変わりの間までに、現世をどんなふうにして生きるか、あなたの守護霊と相談しているはずなんですが、そのことを思い出せるなら思い出してくれませんか。
私が三つ数えると、あなたは亡くなりますよ。亡くなった直後へ記憶が戻りまからね。 いいですね。
1・2・3・・・。ラタラジューは今亡くなりました。
今、あなたはどこにいますか?
CL 光。
注:死後、魂は肉体から離れ光りの中を上昇する。そこで「大きい人」と出会う。この語りは、4年前2005年の「タエの事例」におけるタエの死後の語りと全く同一であった。それを確認するために、ラタラジューの死後の消息を尋ねたのである。
TH 光の中ですか?
CL はい。
TH 光の中にいるんだけど、その後はどうしますか?
CL 上がっていく。
TH 上がっていきますか。どんどん上がって行くんですね。そこで誰かと出会いましたか? どなたかと? 思い出しますよ。どんどん光の中を上がって行った。あなたの守護霊みたいな人と出会いましたか?
CL はい。
TH それはどんなふうに姿として見えましたか?
CL 大きい人。
TH その大きいわけは、あなたの仲間の魂がいっぱいその大きい人の中に入っているということなんですか? それで大きく見えるのかな?
CL はい。
TH そうですか。あなたもそこへ行きますか? 大きい人の一部になりますか?
CL はい。
TH そう。で、なっちゃったら次の生まれ変わりのときはどうするんでしょう? そこからまた出てくるのですか?
CL そうです。
注:4年前の2005年「タエの事例」においても、光の世界(中間世)に上がって行ったタエの魂は、守護霊と思われる大きい人(偉大な存在者)の一部となると答えている。この大きい人とは、スピリチュアリズムが説く「類魂」だと考えられる。「類魂」とは、同じレベルの成長進化を遂げている個々の魂どうしが複数寄り集まった魂の集団だとされる。そして、類魂内部で、魂どうしは互いの学びの知恵を分かち合い、類魂全体の成長進化を図るとされる。タエ・ラタラジューの魂の霊界の記憶の語りは、スピリチュアリズムの説く内容にきわめてよく似ていると思われる。
TH 前回ね、あなたの守護霊にお聞きした時には、あなたは魂として急速な進化と成長を願うためにできるだけ厳しい人生を選んだと聞いています。そのことについて、あなたはというよりあなたという魂は、次の現世はどんなふうに生きようという相談はしましたか? 覚えていますか? 忘れていますか? 思い出せませんか?
CL (頷く)
TH そうですか。あなたの守護霊がおっしゃるにはあなたという魂は、次の現世で脊柱側湾症という難病を自ら背負うことを決めたと聞いています。そういう記憶はありませんか? 守護霊と相談してそういう人生を送ることを決めた記憶はありませんか?
CL 少し。少し・・・
TH かすかにある。そういうのは消されちゃうんでしょうかね? 生まれてくるときに。
注:SAM前世療法セッションにおいて、死後魂として霊界に存在していたときの記憶を多くのクラアントに尋ねてきたが、守護霊らしき存在と出会い次の生まれ変わりの相談をしたことまでは思い出せても、相談内容を思い出した事例はいまだにない。
CL 分かりません。
TH 分からない。いいです。そのことは分からないままにしておきましょう。もし、分かってしまったら次の人生を生きる意欲が湧かなくなってしまうかもしれませんからね。
この後、ラタラジューを魂表層の居るべきところに戻ってもらう了解をとり、解催眠をしました。
(「ラタラジューの事例」おわり)
次回から「タエの事例」を掲載します。
5 件のコメント:
素晴らしい動画ありがとうございました
一つ感じたことがありますが解説の時に心身問題についての解説もあっても良かったと感じました
事例やその検証で生まれ変わりの裏付けが出来てもそしたら「意識や霊魂とは何か、どこにあるのか」「現在の脳と心の関係は何か」という疑問は生じてそれも最終的には保留のままでなく議論が必要になるのではないかと思いました
実験による裏付けは素晴らしいと思います
「意識や霊魂とは何か、どこにあるのか」「現在の脳と心の関係は何か」という疑問については、SAM催眠学序説その2・3・4で作業仮説が述べてあります。
ここをお読みください。
この作業仮説にしたがって、タエとラタラジューの前世人格の顕現化が起こっています。この作業仮説にしたがってSAM前世療法を行えば、タエとラタラジューをいつでも顕現化させることが可能です。つまり、再現性が保障されています。この意識現象の事実は魂と呼ばれる意識体が脳と別個に存在していることの間接的実証であると思っています。
脳が意識をつくりだしているか、いないかの実証がない現時点では、SAM催眠学が提唱する作業仮説が否定される謂われはないと考えます。仮説どおりの「魂の自覚状態」があらわれ、その表層から前世人格が顕現化する意識現象は間違いなく検証されているからです。ご自身で体験されれば分かります。
小保方さんの報道を見てやはり上記の私のコメントの問題が解決しないと生まれ変わり証明にはならないのかなと思いましたがどう思いますか?
科学とは再現性プラス実際の目で発見されて証明になるのではないか思います
またラタラジューの事例は個別の事例の「特殊」であってその事例がいかに特別なものであっても“個々”の事例をもって「普遍」化することはできないのかなと思いました。
例で例えると「職場の上下関係は厳しい」という固定概念がある世の中一部の職場が上下関係が緩いとろこがあっても(自分の務めてる職場の現場が上下関係に緩く働きやすい職場です)それを一般化にはなりません。
他にも「世間は冷たい」とか「近所付き合いはめんどい」という概念も一部はそうでなく上手くいっている人も居ると思います。しかし一部のためそれが主流にはならない。
それと同じなのではないかと思いました。
科学的な思考としては少数の特殊事例から普遍的な一般化はできないのかなと思いました。
一部で固定概念を覆すなら「意識や霊魂とは何か、どこにあるのか」「現在の脳と心の関係は何か」という問題を解決させその実在を証明してラタラジューの事例を扱うのが証明だと思いますがどう思いますか?
意識や霊魂とは何か、どこにあるのか」「現在の脳と心の関係は何か」という疑問については、SAM催眠学序説その2・3・4で作業仮説が述べてあります。きちんとお読みになりましたか? 意識・脳・魂の関係はきっちり作業仮説として述べていますし、意識の座についても述べています。
この作業仮説に基づいてあらわれたのが「ラタラジューの事例」と「タエの事例」です。また、あらわれた前世人格の語りの完全な検証はできませんでしたが、90%の被験者に前世人格はあらわれます。これまでに医師5名、大学教員4名に同様に前世人格があらわれています。したがって、SAM前世療法には再現性はあるのです。少なくとも「意識現象の事実」としては作業仮説の検証はできています。
しかし、検証可能なほど詳しい前世人格の語りが語られることは稀です。
「タエの事例」「ラタラジューの事例」は、その検証可能な語りの得られた希有の事例です。
あなたには、この両事例の動画をご覧になって、霊魂仮説以外にこの「意識現象の事実」を説明できる仮説がありますか?
これまでに、私の示した著作や動画以上に生まれ変わりの実証に迫った研究者はいますか?
「脳の未解明な領域仮説」などという超ESP仮説以上に不毛な、机上の空論は論外です。
私は、机上の研究者ではなく、催眠臨床のセラピストです。臨床に携わる者は、目の前のクライアントのお役に立つために、作業仮説を掲げて前に進むしかないのです。
脳・意識・霊魂の問題の実在証明を解決させてから「ラタラジューの事例」を証明するなどは、臨床の立場からは本末転倒というべきです。
再三表明しているように、観念より事実、理屈より実証を重んじるのが、私の基本的立場です。
追記
私は、タエの事例、ラタラジューの事例をもって、つまり、検証可能であった特殊な事例をもって、「すべての人に生まれ変わりがある(全称命題)」と主張しているわけではありませんし、そのような主張は論理学的にも、検証の困難性からも不可能です。
私は、タエの事例、ラタラジューの事例をもって、「この両事例は生まれ変わりを実証している(特殊命題)」と主張していることを誤解なきように。
ただし、検証できないだけで、同じ手続きをもって、同様に前世人格が顕現化するという再現性に照らして、被験者里沙さんにだけ生まれ変わりがあると考えるより、多くの人にも生まれ変わりがある可能性が高いと考えています。
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