2014年7月15日火曜日

SAM催眠学序説 その14

SAM催眠学の示すセッション中の特異な意識状態



SAM催眠学における、セッション中の典型的な意識状態(三者的構図)を知っていただくために、男女二名の体験記録を紹介することにします。

女性の方は、30代半ばのワイス式前世療法士で、ワイス式前世療法の意識状態との比較に触れているものです。
男性の方は、40代の大手商社マンで催眠中の意識状態を詳しく自己分析しています。

SAM前世療法におけるセッション中の特異な意識状態、つまりセラピスト対前世人格の対話、それを傾聴している現世の顕在意識(モニター意識)という三者的構図がご理解いただけるはずです。

以下に示される体験記は、モニター意識の憶えているセッション中の意識状態です。

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その1 ワイス式前世療法士(30代女性)の体験記

今まで、ワイス式の前世療法を学んできた私としましては、催眠誘導のアプローチの違いに多少の戸惑いはありましたが、もともと被暗示性の高い私は、スムーズにSAM前世療法の誘導に導かれていくことができました。
先生に、魂の表層の過去世のものを呼び出され、「どこの国の人ですか?」と問われ、私の中に「イ」という国のイメージが浮かび、先生から「インド?・・イギ リス?・・・・「インカ?」とさらに尋ねられ、まさに「インカ」といわれた瞬間に、私自身が、手で顔を覆い、泣き呻き始めたことに驚きました。
そして、左胸を掻き毟るような動作をして「苦しい・・・」と。

そう彼女は、インカの時代に心臓をえぐられて、生贄になって死んだイルという名の20歳の女性だったのです。

10歳の頃に、太陽の力を受けてそれを人々に伝えるような能力を持ち、生贄になったことも「人々のために自分が死ななくてはならない」と受け止めていたイル。
でも、その死は、やはり辛く、悲しい出来事だったに違いありません。
そんなイルの気持ちが、私の中に次から次へと込み上げてきました。

この前世の女性を先生にヒーリングで癒していただき、気持ちが次第に落ち着いていくことも感じることができました。
なぜか、ワイス式の前世療法と異なり、視覚的なイメージが浮かばないのに、感覚ですべてが分かるのでした。

そして、イルの前世の後、先生に現世のものへ誘導されたにもかかわらず、また違う前世へといってしまいました。
それがイルとは違い、笑えました。

まず、男のような太い声で唸る自分に驚き、続いて鼻を鳴らしたり、また唸ったり、発する声が完全に男になっていたことに本当に驚きました。
彼は、ドイツの木こりでした。
結局のところ、彼はどうしてこの場に出てきたのかわからず、「なんでかな~」と唸りながら、首を傾げていました。
そして、先生から「また今度、ゆっくりあなたのお話を聞きましょう」と諭された後、私は現世のものに戻って来ました。

今回の先生とのセッションは、私にとってとても印象深く、ちょっとした衝撃でした。
今まで学んできたワイス式では、どちらかと言うと「自分で作ってしまっているのではないか」という感覚がありました。
しかし、SAMでは、誘導から一っ飛びに、その前世人物が現れたり、明らかにその人物の男の声としゃべり方になっていることを実感できたからです。


その2 商社マン(40代男性)の体験記

最初に僕の緊張をほぐす意味もあったのでしょう。ご自身の催眠や前世に対する考え方、スタンスを丁寧に話をしていただきました。
少し、休憩をはさんで、さあ、いよいよ催眠初体験です。
施術前に、まず簡単な被暗示性テストを受けることになります。
これは、僕が催眠にかかりやすい方なのかどうか、を判断するために実施するものだそうで。
結果は「良好」。

かなり素直な性格の方だから、すっと催眠に入れると思う、とのコメントでした。
そうです、まさに実際にその通りの結果となりました。

まず、呼吸と術者の言葉による暗示により体の力が抜けて行きます。
その後、知覚催眠という、体の感覚が離れていく状態(たとえば、手を抓(つね)られても痛みを感じない状態)へと徐々に導かれます。

そして、魂状態に至って、自分の潜在意識に表に出てきてもらうよう誘導されます。
実際には、本当に不思議なんですが、頭ははっきりしています。
顕在意識は健在なんですね。(寒いダジャレです。すみません。)

負けず嫌いの僕ですから、何とかして顕在意識は手足を動かしてやろう、と企んでいます。
でも、潜在意識が表に出ている催眠状態では、自分の手足が動かないんです。
ただ、まったく怖くはありません。

さて、潜在意識が表に出ている状態(魂状態)ですが、術者とのコンタクトは指の動きで行います。
術者の質問には、顕在意識とは全く無関係に、指が反応するんです。
ここまで来ると、戸惑っていた顕在意識の僕も、流れに身を任せてみる気になりました。

Th: いま、あなたの潜在意識は現世のものですか?

指: 無反応

Th: では、前世のものですか?

指: ピクンと反応

Th: あなたは、どちらに生きておられたのですか? アジア?アメリカ?ヨーロッパ?

指: ヨーロッパに反応

Th: いまから、ヨーロッパの国名を私が言います。あなたの国のとき、指で教えてください。.

指: ギリシャで反応

という感じで、セッションが進められます。

施術前のカウンセリングで、僕は、「今の自分に一番影響を与えている前世を知りたい」と希望を出していました。
たぶん、そのことがすでに暗示になっていて、すっと前世のものが出てきたんだろう、と思われます。

結果、僕の前世のものはエナンという名の、ギリシャ・アテネに住んでいた哲学者だそうです。
彼は、戦争に自分の意に反して参加させられ、人を殺してしまった、という心の傷を持っているらしく、それが癒されないため苦しみ、それが現世にまで影響を及ぼしているらしいのです。

主に指を介したやり取りですが、そばでみていた友人によればコミュニケーションが進むにつれて、指の動きが激しくなっていたそうです。

 「これから、心を介してあなたの傷を癒します」
施術者のそんな声が聞こえたかと思うと、胸の前に何やら温かいものが・・・。

後で友人に聞いたのですが、その時、術者は、僕の体には一切触れておらず、ただ、両手を胸の前にかざしてくれていただけだそうです。

その温かさを感じながら、僕は泣いていました。
ポロポロ涙を流しながら。

しばらく経つと、あれだけ温かかったものが、すうっと消えていきました。

「癒しが終わりました。さあ、これから現世のものと交代してください」
相変わらず、頭ははっきりしていますが、いつ自分が前世のものから現世のものに変わったのかは知覚できません。

でも「いま現世のものですか?」と問われたら指が反応します。
そして、五つ数えたら催眠から覚めます、と言われその通りに。
体は思い通りに動きます。
まず涙をぬぐう。

今回は催眠自体が初の体験でしたから、多少の緊張があり、自分の体の重さを感じなくなるところまで顕在意識と体の切り離しは進みませんでした。
でも、少なくとも手足を動かすハンドルを持つ顕在意識の「手」はやさしく外され、そのハンドルを慣れない「潜在意識」が持った、そんな感覚がありました。

僕の前世が哲学者だった。
違和感はあまりありません。

今回は、何らかの問題を抱えて催眠療法を受けたわけではありません。
ですから、悪かった症状が良化した、なんていう、「目に見える変化」が起こるわけではないと思います。

でも、術中に感じたやさしい温かさと、流した涙の意味は、これから徐々に自分に良い影響を与えてくれるんじゃないかな。
そう思います。
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紹介した二名の体験者が語っているように、SAM前世療法においては、魂状態の自覚に至ると、前世の人格が顕現化して口頭で語る、あるいは指で回答して語るということが、意識現象として確かに起こることがお分かりになったと思います。

私あて霊信に基づいた作業仮説は、少なくとも確認された意識現象の事実としては成り立つ、と判断してよいと思われます。

こうして、私の探究は、呼び出した外国人前世人格によってその外国語で会話ができる、という応答型真性異言の発見へと向かっていくことになったのです。

もし、それが発見できたとしたら、間接的に、魂の存在とその表層には前世の人格が存在するという仮説が証明されることになり、ひいては、その魂の二層構造などを告げている私あて霊信と通信霊の存在が真実である間接的証明につながると考えたからです。  

そして、SAM前世療法による探究を始めて三年後に、魂の表層から呼び出した前世人格であるネパール人のラタラジューが、ついに、応答型真性異言で語った事実を検証できたのです。

「応答型真性異言は超ESP仮説を打破し、生まれ変わりの最有力の科学的証拠と認められる」、このスティーヴンソンの主張へのきちんとした反証は、今もって提出されてはいません。

したがって、「ラタラジューの事例」によって、日本においても生まれ変わりの科学的事実はついに証明されたと宣言できると思います。


(その15へつづく) 

7 件のコメント:

VITA ÆTERNA さんのコメント...

こんにちは。この度は大まかにではありますが、mixiの前世療法の受講者経験談のページを拝見させていただきました。ページにありました事例と歴史的な事実とを比較しましたところ、幾つかの疑問点が浮かび上がりましたので、今回はこちらについて投稿をさせていただきます。

私の疑問点は以下のようになります。

①現在地球上で人口が最も多い地域はアジアであり、次にアフリカとなりますので、前世が事実に基づくものであるとすると自動的にこれらの地域出身の人物の顕在化が多くなるはずです。しかし実際のところアフリカの前世が現れることはほとんどなく、逆に人口比率においては少数であるはずのヨーロッパの前世が現れる割合が突出して多いように感じられます。それはどのような理由からでしょうか。

②前世の人物が居住していたとされる地域は、近代以前の場合でも都市部が多いように見受けられます。しかし都市部に人口が集中し始めたのは産業革命以降であり、それまでは農村部の人口のほうがはるかに多かったはずです。例えば8世紀の日本における平城京は人口20万人を抱える世界でも有数の大都市でしたが、それでも当時の日本の全人口の30分の1程度であるとされています。なぜ前世療法で現れる人物が居住したとされる地域は、近代以前の場合でも都市部であることが多いのでしょうか。

③前世の人物が担っていたとされる職業は巫女や僧侶などの聖職階級が多いように見受けられますが、この階級はあらゆる時代において圧倒的に少数であったはずです。例えばフランス革命以前のアンシャン・レジーム期における第一身分=聖職階級の人口比率は、当時のフランス全人口のうちわずか0.5%であったとされています。もし顕在化した前世人格が真実とすると、なぜこの圧倒的少数であるはずの階級の人物が顕在化する事例が数多く見られるのでしょうか。

④近代以前の農業従事者の人口は、当時の不安定な食糧生産事情を考えるとどれほど少なく見積もっても全人口の7割を下回ることはなかったはずです。もし前世が真実のものであるとすると、7割以上の被験者が近代以前における前世は農業従事者であったと答える可能性が高いと思われるのですが、実際のところ農業従事者である前世があらわれることはそれほど多くないように感じられます。それはどのような理由からでしょうか。

⑤近代以前では乳幼児の死亡率が非常に高く、誕生人口の約半数は成人に至る前に死亡していたはずです。例えば工業化される以前のヨーロッパでは、生まれた子供1000人のうち150~300人が1歳未満で死亡し、もう100~200人が10歳未満で亡くなったとされています。もし前世が真実のものであるとすると、顕在化する近世以前の人物の約半数はこの乳幼児期に死亡した子供となる可能性が高いと思われますが、実際の検証ではこの歴史的事実と符合するものとなっていますでしょうか。

もし前世療法中に顕在化した人物の統計が歴史的事実とあまりにも大きく異なっている場合、恐れながら私は、前世療法中に顕在化したすべての人物が過去生において実在していたと解釈することにはかなり無理があり、被験者が自らの知識のなかから無意識に作り上げた仮想の人格がこれらの事例の中に数多く含まれていると解釈するほうがより自然ではないかと考えます。しかしながらもちろん、タエやラタラジューのような生まれ変わりの実在にせまる事例が存在していることは否定しがたい事実であることに変わりがないと思っております。

今回の疑問はインターネットに公開されている歴史資料に基づいて提示をさせていただきましたが、もし間違っている箇所がありましたらご指摘をいただければ幸いです。これらの疑問に関する先生のご高察を伺いたく存じますが、前世療法においてまだ検証段階の部分があることは拝察しておりますので、すべての疑問に明確なお答えをいただかなくても大丈夫です。今回の投稿は前世療法に肯定的な方にとってかなり厳しい部分を含んでいることを自認してはおりますが、懐疑主義者の一つの戯言として先生のブログに取り上げていただければ幸いです。

稲垣勝巳 さんのコメント...

5点のご質問にに答えることは、無い物ねだりというほかありません。以下に私の現時点の見解を思いつくままに述べてみます。

①統計処理をするだけの事例の累積がありません。mixiの報告事例はごく一部の体験者のものです。生まれ変わりにおける、地域や国の偏りや、社会的階層の偏りや、死亡年齢の偏りなどを統計的に導き出すためには、一人一人の被験者について10事例程度の前世を呼び出す作業を1000人程度の被験者に実施しないと、統計的に意味のある数値は出てこないと思われます。そうした作業をすることは私には不可能です。

②クライアントの主訴に関わる前世の者を、通常一人だけ呼び出すわけですから、それら特異な前世を統計処理しても、あまり統計的意味があるとは思われません。

③クライアントの多くは、霊的感性の高い人、何らかの霊能力がある人がSAM前世療法を求めおいでになる傾向があります。それらのクライアントの前世に霊能者や宗教者の前世が多いことは確かです。

④主訴に関わる前世の者は、平和で苦悩のない人生を送った者はまず存在しません。そうした前世の者は、療法の対象として顕現化するはずがない者です。そうした前世の者を含めて統計処理すべきだと思いますが、それはSAM前世療法の仕事の対象にはなりません。

⑤SAM前世療法士の仕事の第一義は、クライアントの症状の改善を図ることです。顕現化した前世人格との対話の結果、症状の改善に導かれたとすれば、そうした前世人格の実証ができないにしても、その存在の間接的な証明になるのではないでしょうか。そして顕現化した前世人格の検証はほとんどの場合不可能です。検証可能であったタエとラタラジューの事例は、希有の事例です。

⑥顕現化した前世人格がクライアントの願望等の反映された架空の人格の可能性を排除することはできません。しかし、同様の手続きによって顕現化したタエとラタラジューが実在するのであれば、他のクライアントにおいても、同様の手続きによって顕現化した前世人格が実在した蓋然性は高いと考えるのが私の基本的立場です。

匿名 さんのコメント...

稲垣先生、こんにちは。早々のご返信どうもありがとうございました。先生のご返答は大変わかりやすく、大変納得できるお答えであったと納得しております。

さて、大変に意地悪で本当に申し訳ないのですが、この度も二つほど私の中でさらなる懐疑的論点が生じました。

多くの前世療法の被験者は霊能力が高いため、前生においては宗教者が多いとのことでしたが、霊能力が高い方が聖職階級を職業にするという前提ですと、今生においても先生のところにいらっしゃる霊能力の高い方は自動的に聖職階級の方が多くなると考えます。やはり被験者の方は今生においても、僧侶や神官、および巫女を職業にする方が多いことになるのでしょうか。

また、私が前世療法を懐疑的に考えるきっかけとして、現在はおそらく消去されてしまったようなので発見することができないのですが、数年前にあるインターネットサイトに載せられていた前世療法の経験談がもととなっております。そちらのサイトにおきましては、いわゆるガイドとされる存在が前世療法中に被験者にアドバイスを与えていらしたようなのですが、そのアドバイスが完全に外れてしまったというものでした。絶対的に信じていた存在のアドバイスが完全に外れてしまうということは被験者にとって大変なショックとなり、今生において立ち直れないほどのマイナスな影響を与えることになってしまったようです。信念を持ちつつ前世療法を継続されております稲垣先生には誠に失礼ながら、私としましては、前世療法におけるこのような状況を大変に危惧しております。いわゆるガイドといわれる存在の予言は、やはり外れる可能性があるということもを考慮して療法に臨んだほうがよろしいのでしょうか。

ショウタ さんのコメント...

明日は総合テレビ でNHK広報局. 【報道資料】. 「人は死んでどこへ行くのか」~“ 臨死体験”“生と死の謎”に迫る~という番組が放送するそうですが唯物論の霊魂否定派の意見以外にも去年話題に

なったエベン・アレグザンダー医師の見解など霊魂説肯定派の意見も取り上げ中立に取り上げられるとおもいますか?

ボク的にはNHKのメディアという事で否定派の唯物論が主に取り上げられあたかも証明されたかのように一方の意見になりそうな気がします

何故なら3月にNHKで放送された『超常現象 科学者たちの挑戦』のノーカット版で1月に放送された『ザ・プレミアム 超常現象 第1集 さまよえる魂の行方』で臨死体験について放送されましたがNHkとして立場上控えたのか肯定的な事例の内容がしょぼく最近取り上げられていたエベンアレグザンダー医師も姿の映像だけで肝心なインタビューが取り上げられず否定派の反論が強くちょっと残念でした

稲垣勝巳 さんのコメント...

匿名さんは VITA ÆTERNAさんだと承知しております。2点のご質問にお答えします。

①前世で霊能者や聖職者であっても、現世で同様の職に就いているクライアントはおいでになりません。ただし、霊感体質は生まれつきあるということがほとんどです。占いを生業にしておいでであったり、ヒーラーであったりなどですしたがって、霊感体質、霊能力は魂に備えつけられた資質だと思われます。したがって、生まれ変わるたびになんらかの霊的能力を発揮されるようです。様々な職業、様々な国に生まれ変わるような計らいがあると思われます。

②SAM前世療法における魂遡行状態では、高級霊を名乗る存在が偶発的に憑依したり、被験者が霊媒体質であれば意図的憑依をさせたりすることが可能です。ただし、何らかのメッセージがない場合には憑依現象は起こらないようです。クライアントの守護霊であったり、私の守護霊団の一員であったり、神からのメッセージを伝える高級霊であったり、稀に神を名乗る存在の降臨であったりします。それらの霊的存在が、クライアントにとってマイナスの衝撃を与えるようなメッセージを与えるという事例が起こったこは皆無です。たいていは、自分のような霊的存在が実在することを知らしめるために降りてきたと告げます。そして、具体的なあれこれの要求や指示や予言をすることは、まずありません。もし、どこそこに金品を供えよとか、どこそこに行き礼拝せよなどの無理な要求をした場合は、低級霊のいたずらの可能性を疑うべきでしょう。

降霊現象の真偽については検証不能なことがほとんどですから鵜呑みにはせず、私は原則判断留保の立場をとります。クライアントの願望を反映した霊的存在のふりをした役割演技の可能性を排除できないからです。ただし、予言が的中した場合は、降霊現象を認めています。最近では、6月28日にクライアントに憑依した守護霊が、2週間後にマスコミ関係者が私の元へ取材に訪れる、という予言があり、それが的中しました。7月10日にかなり著名な映画制作者の来訪と取材がありました。来訪の連絡があったのは予言後でしたし、クライアントと来訪者の面識は皆無です。
また、私あて霊信にあった3つの予言も的中しています。私が、私あて霊信を認めざるをえない所以です。

ということで、「(ガイドと呼ばれる)存在のアドバイスが完全に外れてしまうということは被験者にとって大変なショックとなり、今生において立ち直れないほどのマイナスな影響を与えることになってしまった」という事例があるとすれば、私には不可解としか言えません。ガイドは守護することが仕事であり、守護する存在が、結果として立ち直れないような振る舞いをしたとすれば、それはガイドとは呼べないだろうからです。人間知性をはるかに凌駕しているはずの高級霊がそのような愚かな振る舞いをするはずがないと思われます。

VITA ÆTERNA さんのコメント...

稲垣先生、こんにちは。この度も早々のご返信ありがとうございました。前回の投稿ではパソコンに不具合があったせいか、投稿途中で文章の校正ができず乱文になり、また匿名での投稿になってしまったことをお詫びいたします。

私は前世療法をされている療法家の方は玉石混淆であると考えておりますので、先のサイトにあった経験談はおそらく施術の技術の低い療法家にあたられてしまった方たちのものであると予想します。そのサイトには前世療法の数事例の体験談が記載されていたのですが、その中の一例はある女性が自身の恋愛について相談したというものでした。ガイドとされる存在から、その時に付き合っていた恋人と一生添い遂げることになると予言を受けたにもかかわらず、結局のところ別れる結果となり、その後完全に立ち直れなくなってしまったというものであったと記憶しています。またもう一例として、そちらは記憶がかなり曖昧になっているのですが、全てがうまくいくというガイドとされる存在の予言を受けたにもかかわらず、実際のところは失職をして心身のバランスを崩してしまい、その後再就職もままならずに住んでいる所を出なければならないといった記述がされていたと記憶しています。

確かイアン・スティーヴンソン博士も同じようなことを述べていたと思うのですが、昨今は一般的に前世療法をすべての問題を解決することができる万能の療法のように見る傾向があるように感じられ、それにともなう前世療法のブームにより、数回の簡単なセミナーで資格を取得した多くの療法家が開業していると思われることに私は懸念を抱いております。おそらくは前世療法を取り巻くこのような現況が、私が今回取り上げさせていただいたような極めて残念な事例を生み出すことになってしまっているのではないでしょうか。

この度は懐疑的な投稿を再三再四にわたり続けてしまい大変申し訳ありませんでした。次回に投稿する際は、肯定的な意見を掘り下げるような形にさせていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

稲垣勝巳 さんのコメント...

根拠のある懐疑的ご質問は、私の望むところです。私自身が、かつては唯物論側に立っていた事情から、霊的現象については執拗な懐疑的思考を展開していたからです。現在でもその傾向は濃厚にあると思っています。懐疑に正対し、納得のできる説明を思考する過程で、自らの仮説は鍛えられていくものだと思っています。

前世療法を求めておいでになるクライアントの多くは、唯物論的治療では行き詰まりを感じ、前世療法にすがる思いでおいでになると言ってよいでしょう。いわば「すがる」思いでおいでになり、「弱み」を抱えておいでです。そこにつけこむことは容易です。とりわけ目に見えない降霊現象については、その真偽が実証ができない事情から、安易かつ不適切な思い込みが生じる危険性が大きいと言えるでしょう。よって、セラピストには慎重で謙虚な対応が不可欠です。そうした対応のための指標の一つとしてスピリチュアリズムの考え方が挙げられると思います。
以下に今回のご質問に参考となりそうな高級霊からの通信の一節を紹介しておきます。

「通信霊がいかなる霊格の持ち主であるかは、人間の人格を推し量る時と同じように、その言っていることによって判断しなくてはなりません……霊格はその言葉に表れる――これは間違いない尺度であって、まず例外は有り得ません。
高級霊からのメッセージはただ内容が素晴らしいというだけではありません。その文体が、素朴でありながら威厳に満ちています。低級霊になると、やたら立派そうな派手な用語を用いながら、訴える力がこもっていません。
用心しなければならないのは、知性です。ふんだんに知識をひけらかしているからといって高級霊と思ってはなりません。知性は必ずしも徳性ないし霊性の証明ではないのです。
繰り返しますが、霊的通信を受け取った時は、内容的に見て理性と常識に反するものはないか、文章や言葉に品位があるか、偉ぶったところや尊大な態度は見られないか、といった点を検証しないといけません。そうした態度に出た時、もしも機嫌を損ねるようであったら、それは低級霊・未熟霊・邪霊の類いと思って差し支えありません。高級霊ないし善霊は絶対に機嫌を損ねないどころか、むしろそうした態度を歓迎するものなのです。何一つ恐れる必要がないからです」

アラン・カルデック『霊媒の書―スピリチュアリズムの真髄「現象編」』
P.223