2013年12月13日金曜日

SAM前世療法の成立 その39

SAM前世療法の成立の作業仮説を得た過程と、その考え方ついて、延々と述べてきました。
今回からは、SAM前世療法についての総括です。
総括に入る前に、SAM前世療法によって「魂の自覚状態」に至ったクライアントの特異な事例について紹介したいと思います。
この65歳の男性クライアントは、ある宗教団体の指導的立場においでになる方でした。
人品骨柄卑しからず、という表現がぴったりの落ち着きのある穏やかな紳士でした。
以下は、クライアントが送付してくださった体験報告です。
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私は教団の中で、指導的な立場を与えていただいております。
教団には定年制はありませんが、今、私が教会長をつとめている教会の会長職を倅に譲ろうと準備を進めているところです。
これまで何十年と霊的真理については研究を重ねてきて、その過程で、どうしても実証的な体験をしなければ、人に確信をもって言うことができない、と思うようになりまして、今年に入った頃から、私に前世体験をさせてくれそうな人を探しておりました。
飯田先生のことは、「生きがいの創造」を出版なさる前からネットで知っており、先生にメールでお願いして、あの本のもとになった論文も頂きました。
そのご縁から、門真市の奥山先生も知りまして、色々下調べをしてみましたが、お二人とも施術者としては優秀ですが、死後の霊魂の存続については、個人的には信じておられるようですが、公式には態度保留というお立場にみえます。
前世があるかないか分からないが、一定の治療効果があるから、たとえ見えたものが無意識の作り出したビジョンでもいいではないか、という見解のようです。
私の求めているのは、治療ではなくて「霊的真理」のみですから、(と申しますのは、教団では、一定の信仰信念に達しますと、いわば「ヒーリング能力」を付与される制度があります。
私には、宗教的なヒーリング能力がすでにありますから、治療には興味も必要もないのです。
どこかにどなたかいらっしゃらないかなあ、とネットサーフィンしていて、偶然先生のことを知りました。
あらゆるサイトを探して、先生のことはあらかた分かりました。
教師をなさっておられた頃のことや、近年の「タエの事例」や「ラタラジューの事例」と、その後の経過も逐一調べました。
この先生に会いに行かなければならない!と心に決めて先生にセッションの事前予約を承諾して頂いた後、その旨を家族に相談しました。が、猛烈な反対にあいました。
家内は一定の理解を示してくれましたが、二人の息子が強硬に反対するのです。
長男は教会長後継者ですので、「今、おやじがオカルト的な行動をすると、教団に知れたらどんな処分を受けるかわからん。
どうしてもやるのなら、完全に退職してからやってくれ」というのが彼の意見です。
次男は学者ですが、「行くのはいいが、いきなりセッションを受けるのはやめて、まずはその方と会ってみてはどうか?世間には色々いかがわしい輩もいて前世体験などと言って金品を巻き上げる事例も多いから。おやじなら、一度会えばその人物が本物かどうか見分けがつくだろうから」という意見です。
私は悩みました。倅たちの意見は至極尤もです。
私が強行する理由はありません。
ところが、心はどうしてもすぐにでもセッションを受けたいとはやるのです。
色々考えた挙句、長男の意見に従うことにしました。
先生にも申し上げたように私はPCのエキスパートです。
ちょうどその頃に、長女が自宅のPCの無線LANを組んでほしいと言ってきまして、そのために普段私が使っているノートPCを持って行きました。
無線LANはすぐに構築できまして、時間がありましたから、そうだ、稲垣先生に延期をお願いしようと、上記の理由を詳細に書いて、来年の11月3日のあとにセッションを受けたい旨のメールを送信しました。
ところが、受信サーバは反応するのですが、送信サーバが反応しません。
何度やっても同じです。
他人からPCのメンテナンスを依頼された場合は、設定を色々いじってなんとか直します。
そのときも送信できるようにする自信はあったのですが、無理はやめようと思いました。
これは、何かのメッセージに違いない。
延期をお願いするメールが送信できないのは、早急に行けという意味ではなかろうか。
よし、直観に従おうと決めました。
但し、倅が心配するだろうから、家内には本当のことを打ち明けて、倅には内緒でいくことにしました。
もちろん、どんなことを経験しようが、来るべき時がくるまでは倅には内緒にしておくつもりでした。
セッション当日の朝、不思議と心は穏やかでした。生まれて初めての経験、それも唯物論ではありえないことに遭遇しつつあるのですから、極度の期待と緊張があるはずなのに、まるで日常のルーティン・ワークをこなしているような平静な自分に驚きました。
自分は行くべくして行っているなあ、となかば可笑しいように自分を観察していました。
駅を降りて、お会いする前に、ご自宅周辺を30分ほど散策しました。
デジャブは感じませんでしたが、とても懐かしい気がしました。
それから、呼び鈴を押しました。
お会いして、私より先生の方が少し緊張なさっている印象を受けました。
あとは先生御承知の通りです。(中略)
1・壁を通して聞こえてくる戸外の雑音(特にトラックの通過する爆音)が気になった。
2・左側頭部で圧迫痛がした(左耳朶が特に痛い)。セッションを終えて数分で痛みはなくなった。
3.浄霊後の催眠での、守護霊の応答について。
  (特に左手人差し指の動きについて。)
あの時、私の意思を離れて、勝手に指が動きましたが、あの時の指は単なる指ではなくて、指に宿った“無意識さん”の“顔ないしは頭部”になっていたのではないでしょうか?
指の動きは「上下」だけではなくて、「左右」にも動いていた記憶があります。
私は自分の指の動きを感知できました。
誘導の最初の頃は、指は単なる「イエス、ノー」の意味で「上下」運動をしていましたが、守護霊が現れてからは、指が霊体の頭となって「首から上」の動作をしていたように感じました。
守護霊は前世の誰かと交代することを「受諾した」のではなく、「ためらいがちに、首を左右に振った」という
感じを受けました。
指は質問に応じて色々な反応をしました。
単なる上下運動だけじゃなくて、一見あいまいな動きもしましたが、それは、指が「首から上」の動きを表していたからのように感じました。
守護霊の意思表示は「それはしてやりたいが、することを許されていないんだ」ということを指と言う「全身」で「いやいやと首を左右に振って」表現しているように感じました。
指が勝手に動くだけで、指の「意思」は私には伝わっておりません。
ただ、「神様の降臨」の時は、それ以外の時とは全く違いました。
降臨の直前に私の意識が一瞬消えて、気が付いたら指が化身となって「昂然と屹立している」と言う感じでした。
しかも指が立つ、というより、何かの力に引っ張られて指が上を指している、という感じでした。
指自体は完全に脱力していました。
帰宅してから、同じ動作を試みましたが、自力ではあんなに直立はできませんでした。
4、セッションの最後に呼び戻される過程で、魂状態では、下半身が霊体化しているのを感じました。
現実には椅子に深くかけて、腰も膝も曲がっているはずなのに、下半身をまっすぐ伸ばして頭と同じ高さで水平に宙に浮かんでいる感じがしました。
そして霊体の足は、現実の足よりはるかに力に満ちていました。
5、未浄化霊については心当たりがあります。
私と血縁はないのですが、家内の妹で32年前に20代で死亡したものがおります。
結婚後一年程で男児を出産しましたが、生後五日目に赤ん坊が死にました。
医師によれば、生まれつき複数の代謝異常があって生きられなかったそうです。
本人もその数カ月後に腎臓病で死亡しました。
その後、教団では、神道に倣って、死後に一年祭、五年祭、十年祭、二十年祭、十年ごとに慰霊の年祭をしますが、婚家がしましたので、たぶん形式的で、慰霊にはなっていなかったのでしょう。
夫はすぐに再婚しました。
浮かばれない気持ちは分かりますが、何故血族の家内に憑依せずに私に憑依したのかが分かりません。
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「魂状態の自覚」に至ると、きわめてまれですが、「神を名乗る存在」が降臨することが起きます。
この男性クライアントの場合がそうでした。
この降臨した神を名乗る存在の真偽は、もちろん検証不可能です。
ただし、
「神様の降臨の時は、それ以外の時とは全く違いました。降臨の直前に私の意識が一瞬消えて、気が付いたら指が化身となって昂然と屹立していると言う感じでした。しかも指が立つ、というより、何かの力に引っ張られて指が上を指している、という感じでした。指自体は完全に脱力していました。帰宅してから、同じ動作を試みましたが、自力ではあんなに直立はできませんでした」
と報告されているような超常的な現象が起きたことは誇張ではなく事実です。
私の観察でも、「あなたは神という存在でいらっしゃいますか」という私の問いに、クライアントの左人差し指は、ほぼ90度の角度で屹立し、指関節の可動域では考えられないあまりの異常さに鳥肌が立ったことがはっきりと記憶に残っています。
こうした事実から、クライアントの願望が投影された、「神」の役割演技であると考えることには無理があるように思われます。
堅固な信仰と優れた霊的感性をもつクライアントの、「霊的真理を実証体験したい」という切実な願いに、「神」が感応されたのではないかと私には思われました。
未浄化霊が、血縁者でなくても親戚関係にある霊感のある者に憑依することは起こるようです。
このセッションでは、クライアントが、「もし縁者の中に未浄化霊として苦しんでいる霊がいれば、浄霊してやって功徳を積みたい」という要望でおこなった憑依実験です。
こうした霊的超常現象が起こるのは、クライアントにすぐれた霊媒体質があることが条件です。
(その40につづく)

10 件のコメント:

はあとちゃん さんのコメント...

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こんにちは
私は過去世の中で最後殺されたのですが
前世療法ではどんな死をとげたのかがキーポイントになるんでしょうか?
私の場合は5000年前のアラビアの神殿につかえていて まだ少女でしたが
毒殺されて 儀式の時の蛇と一緒に焼かれて死んだ為
SAMの中で手足が異常に痙攣してしまいました
私は殺されなくてはいけないほど 悪かったのか 時々自分に問いかけています
過去世の中でも殺されて SAMの中でもまた殺される体験をしたので 少なくとも2度殺された感覚があります

稲垣勝巳 さんのコメント...

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療法の目的は、死後も魂の表層にあって、苦しみを訴え続けている前世の者との対話をすることによって、その者が癒しを得ることです。
したがって、死に方ではなく、どのような心残りを抱いて死ぬことになったかがポイントです。そして、悪事を働いたから殺されるとは限らず、むしろ権力を持つ者の邪魔になるから殺される場合がほとんどのようです。SAMのセッションで顕現化した前世の者が再現して見せることは、タエの事例の里沙さんと同様の現象です。冗談ではありますが、里沙さんは、私によって、セッションで前世のタエは2回殺された、と感想を漏らしています。

はあとちゃん さんのコメント...

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SAM前世療法で 前世で殺されたのでなく
前世で殺した側の人はいますか

稲垣勝巳 さんのコメント...

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います。
祖父をころした孫娘、農民をとらえては兵士になぶり殺しをさせて楽しんだという権力者の妻、という前世人格が顕現化した事例があります。
二つの事例ともに次の来世では、加害者から被害者の立場に逆転した人生をおくることになっていました。

はあとちゃん さんのコメント...

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アメブロの
医師の前世療法 催眠療法~京都 久保医師
の2012年12月20日の記事を読みました
内容は前世で殺された人の催眠療法に関するものでした
私が殺された前世を持っていたら
私は殺した側になった前世を持ってる可能性があるんじゃないかと思いました

てふてふ さんのコメント...

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霊に対する冒涜は、いい加減におやめなさい。
あなたは自分の人生の嫌な部分を真っ向から受け止めず、自分の実力の程度も受け止められないから、霊や前世のせいにして現実から逃げているにすぎないのです。

はあとちゃん さんのコメント...

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てふてふ様
はじめまして
てふてふ様の考えをお聞きしたいのですが
「霊に対する冒涜」とはどのようなものでしょうか?
そして てふてふ様の考えておられる
「霊」とはどのようなものでしょうか?
コメント宜しくお願い致します!

稲垣勝巳 さんのコメント...

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ブログの管理人としての忠告です。
コメント欄を用いて、個人的中傷のやりとりは禁じます。
ハンドルネームでのやりとりは、無責任で、言葉がどうしても過激になるからです。
そうした傾向を帯びるコメントは管理人の権限で削除しますので、ご海容ください。
お互いに不愉快な思いをするのでしたら、このブログにアクセスする意味がありません。

はあとちゃん さんのコメント...

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おそらく てふてふ様が言われたいことは
個人的な中傷ではなくて
聖書の中の霊への冒涜についてコメントされたのかと思います
人間は霊体なのでお互いに尊敬して魂の仕組みを勉強していかなければと思いました
失礼致しました

あ さんのコメント...

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もしかして『Hollow Man - 神なき時代』のブログの主さんか『気功やヒーリング、コーチングのコツ『Free your Mind』』のブログの主さんかな
アンチスピリチュアルでこのブログを紹介したのですが…