2012年12月1日土曜日

「タエの事例」全セッション記録その3

その2からの続き
ここから先は2006・10月のアンビリでは一切放映されていません。
私に言わせれば、生まれ変わりの真実を探究するとすれば、この先こそ重要なのです。
ここからはタエが魂として肉体を離脱したあとの、霊界に在ったときの記憶を探るという形をとっています。
CO:身体から抜けましたか? 抜けましたか? あなたはどこにいますか?
CL:・・・暗い。
※この「暗い」所とは、臨死体験者が、死後魂として霊界に向かう過程で共通して報告する「トンネル体験」だと思われる。里沙さんは、臨死体験関係の著作を読んだことはない。
CO:じゃあ、その先へ行きましょう。・・・穏やかな気持ちで、今いますか?
CL:はい。
CO:もう暗くはありませんか?
CL:はい。
CO:どんなふうですか? 言葉にしにくいかもしれませんが、できるだけたとえてみたら、どんなふうですか?
CL:・・・うーん、明るい・・・光の、世界。
※いわゆる「トンネル体験」を経て霊界に至った記憶だと思われる。
CO:あなたには肉体はあるのですか?
CL:ありません。
CO:意識だけがあるのですか? 意識って分かりますか? 心。
CL:「わたし」です。
CO:「わたし」がいるだけ? 身体はないのですか? じゃ、あなたが男か女か分かりますか?
CL:分かりません
CO:ほかにも、あなたのように「わたし」だけという存在を感じますか?
CL:はい。
CO:その世界で何をしているのですか?
CL:・・・浮かんでいます。
CO:ずーっと永遠に浮かんでいるのですか?
CL:上へ上へと、行く。どんどん、光の中を。
CO:で、「わたし」という存在のことを、魂と呼んでいいのですか?
CL:はい。
CO:魂のあなたは、そこにずーっと居続けるわけですか?
CL:・・・入れ替わります。
CO:「わたし」が入れ替わるとは、また誰かに生まれ変わるということですか?
CL:はい。
※この返答は後になると「分かりません」になっている。生まれ変わることについて、魂のタエは知っているのか、知らないのか判然としない。
CO:それまでその世界にいるわけですか。で、その世界の居心地はどうですか?
CL:気持ちいいー。
CO:また生まれ変わりたいと思わないくらい気持ちがいいのですか?
CL:・・・分かりません。・・・生まれ変わる?
※あとで守護霊が語ったところによれば、里沙さんの魂は、タエが最初の人生である。したがって、タエ以外の前世はないことになる。ということで、生まれ変わりの意味が分からないと答えていると解釈できる。
CO:次に生まれ変わるのが、もう嫌というぐらい居心地がいいのですか?
CL:・・・分かりません。
CO:実は、その時間も空間も超越した世界のことを中間世って呼びます。そこには、 あなたの次の人生を、どう生きたらいいのかを導いてくれる、偉大な存在者がいると 言われています。でも、その存在者がどんなふうかは私には分かりません。あなたには分かるはずです。その存在者とコンタクトはできますか?
CL:はい。
CO:その姿が見えますか?見えたらどんなふうか、お話してください。
CL:大きい人。髪と髭が白くて巻き毛で長い。眉も長い。鼻は大きい。目も大きい。 唇は厚い。
CO:異国の人ですか? そうではない?
CL:そうです。
CO:肌の色は?
CL:赤黒い。
※セッション後の里沙さんの記憶では、この「偉大な存在者」が赤黒い肌に見えたのは、後光が差しており、逆光の中で顔の色が赤黒く見えたということであった。したがって、異国の人のような感じがしたということであった。
CO:どんな衣装を着けてみえますか?
CL:白い・・・マント? ・・・。
CO:ローブみたいなものですか?
CL:(頷く)
CO:その方はあなたのそばにみえますか? じゃ、コンタクトはとれますか?
CL:はい。
CO:じゃあ、私がいくつか尋ねるので、あなたからその方に尋ねて、答えをもらってください。そこでは言葉がいりますか?
CL:いりません。
CO:心で思ったことが、ストレートに相手に伝わるわけですか。(CL頷く)じゃ、 尋ねます。あなたがわずか一六歳で、みなし子として貧しい生活の中で生きてきて、 そして、みんなのための犠牲になって死ぬわけだけど、その短い人生で、あなたが学ばなければならなかったことは何でしょう? 私から見ると、ただ悲しいだけの人生 に思えるんだけど。その方に聞いてみてください。なぜ、あなたはそんな人生を歩まなければならないのでしょう? 答えが返ってきたら教えてください。
※ここからは、魂となっているタエの霊界の「記憶」の想起ではない。「偉大な存在者」とタエの魂との現在進行形の対話に移行している。セラピーをおこなっている私は、「里沙さんがタエであったときの前世の記憶」とし扱っていたはずなのに、知らぬ間に、「タエが魂状態に在る現在」として扱っているという時制の混乱を起こしている。この奇妙な時制の混乱は、里沙さんが前世の記憶に在るタエを語っているのではなく、タエという存在は、里沙さんとは別に、今、ここに、顕現化している前世人格だという扱いを、無意識的に私がしていることから生じている。こうした分析がきっかけとなって、「前世の記憶」として扱うことから、「前世人格の顕現化」として扱うことへと考え方を大きく転回するSAM前世療法の理論的基盤が生まれることとなった。そして、このセッションから1年半後、私あて霊信(2007,1,11~2,14)の告げた魂の二層構造によって、SAM前世療法の明確な作業仮説の骨格が与えられることになる。
CL:・・・みなのために、村を救う、みなを、幸せにするために、生きる人生だった。
CO:あなたは、今、満足していますか? 自分のタエという人生を振り返って。
CL:はい。
CO:もう一つ聞いてもいいですか。今度は、できればあなたの口を借りて、その偉大な存在者とお話することはできないでしょうか? 要するに、あなたに乗り移るということですよ。直接にその方の言葉で、伝えてもらえないでしょうか? できなければ無理は言いません。できたら、それをやってみたい。できますか?
※この試みは、守護的存在との現在進行形の対話を企てたということになる。この試みを提案した私は、明らかな自覚として、今、ここに、里沙さんに乗り移った(憑依した)守護的存在と、対面することを望んだのである。もはや、里沙さんの前世記憶という扱いを放棄している。そして、里沙さんに霊媒としての役割を担ってもらい、守護的存在と交霊しようと試みたということになる。
CL:・・・はい。
その4に続く

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