2012年8月4日土曜日

前世人格の顕現化と守護霊の意図

この奇妙なテーマは、SAM前世療法に付帯する特異な現象について考えたものです。
2007年1月23日に霊信受信者M子さんを経由して筆者に届いた第11霊信で、通信霊は次のように告げてきました。
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あなたが長年探求してきたものは、これまでの視点からでは成長は望めない。
なぜなら、もうすでにその観点での最終地まで達しているものが存在するからからである。
あなたが探求するべきものは、これまでよりもさらに深奥にあるものである。
魂の療法のみにあらず、あらゆる霊的存在に対する奉仕となるものである。
それは、命あるものすべてに繋がり、私たちへも強い繋がりをもつ。
そのために、あなたは自らの内にある疑問をまとめておく必要がある。
あなたがこれまで探求してきた道の中であなたが処理できないでいるもの、そして人の理解を超えるものについて、私たちでなければ答えられないものについて、まとめなさい。
M子を通し、あなたは私たちにそれを尋ねなさい。(2007.1.23.0:06着信)
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この霊信にしたがって、筆者は早速17項目の質問をM子さんあてにメールしました。
メール送信後90分経過して、M子さんからA4用紙9枚にわたる通信霊の回答の転送が届きました。
筆者の17項目の質問の一つと、それに対する通信霊の回答は次のようなものでした。
【質問5】
深い催眠に入っても、前世に戻れる人と戻れない人がいるのはなぜか。私の実感では前世に戻るか戻れないかは、私の催眠技量の優劣ではなく、霊界側が決めていると思われるが。催眠技量を高めれば、誰もが前世に戻れるものなのか。
【通信霊の回答】
前世退行は必要に応じておこなわれるものであると理解しなさい。そして、戻れない者、要するに深い変性意識へと誘導されない者、視覚的イメージを受け取れない者に対しての要因は二つあるのだと理解しなさい。それらに共通するのは、「霊的存在により起こるもの」ということである。それらは、守護的存在と、それを妨げるものとに分けられる。
守護的存在が下す判断、そしてその対象者の傷を癒す流れを留めるものによる意図が要因である。
確かに催眠技量は必要である。
だが、あなたの催眠技量は必要基準を満たしている。あなたが前世療法をおこなえない者は、必然であるのだと理解しなさい。 (2007.1.23.22:58着信)
さて、上記回答の「その対象者の傷を癒す流れを留めるもの」とは、その後のSAM前世療法の実践の中で、クライアントに憑依している未浄化霊であることが分かってきました。
クライアントが自分の前世を知ることによって癒されることを、憑依している未浄化霊が邪魔をするというわけです。
未浄化霊の憑依があると、クライアントは魂状態の自覚に至ることができないのです。
なぜ、憑依霊が邪魔をするのか、その理由は不明です。
未浄化霊の憑依が確認できれば、浄霊という儀式をします。
浄霊に成功すれば、魂状態の自覚に至ることができるので、未浄化霊が、憑依しているクライアントの魂の傷を癒すことを妨害していることは明らかだと思われます。
ここで、述べようと思うことは、もう一つ、前世人格の顕現化に成功する現象も、「守護的存在が下す判断」が働いていると思われることです。
前世人格の顕現化がおこなえないのは「守護的存在が下す判断」によって禁止されることは、セッションの事実として明らかになっています。
それは、魂状態の自覚に至った場合に、最初に顕現化(憑依)してくるのがクライアントの守護霊であり、その守護霊が前世人格の顕現化をさせることは出来ない、というメッセージを告げる現象が起こるからです。
同様に、魂状態の自覚に至ったときに、顕現化してくる前世人格の選定も、守護霊が関与していることが分かってきました。
それは、「前世退行は必要に応じておこなわれるものであると理解しなさい」という通信霊からの回答に符合しているからです。
そのことを示す最近の二つの事例があります。
その一つが、ある財団法人の代表理事をしている50代男性クライアントのセッションでした。
特に、不都合な症状を持っているわけではなく、生まれ変わりと自分の前世を知りたい、という依頼でした。
要するにSAM前世療法が、その作業仮説どおりの前世人格の顕現化という現象が生じる霊的療法であるのかどうか、試してみたいということでした。
そうして、魂状態の自覚に至ったときに、呼び出さないにも関わらず顕現化した前世人格は、なんと守護霊であった存在でした。
その顕現化した守護霊の前世人格が語るには、自分は本来生まれ変わりを卒業しているが、地上に霊的真理を伝道するために、敢えて地上の人間として生まれ変わることを志願して、再度人間として現世のこの者(クライアント)として生まれ変わったと語りました。そして、この者に自分の存在を知らしめるために、今、ここに、顕現化した、と語りました。
セッションに付き添った知人が言うには、このクライアントは、金銭欲の希薄な、公正で、奉仕を尊ぶ人柄であるという評価でした。
もう一つは、空港に勤務する航空消防隊のサブリーダーの重責を担っている50代男性クライアントでした。
彼の場合は、飛行機火災の最前線で人命救助するための日本の航空消防隊の装備について、欧米各国との比較において非常に劣悪であり、装備の充実を上司や空港運営会社に上申しても、なしのつぶてであることに組織の抱える矛盾を感じ、失望感を抱いているという悩みをもっていました。同様の問題意識をもつ同僚たちが、失望のあげく、消防隊を離職することに深い悲しみを抱き、自分もそうするべきか、これからの人生に迷いがあるということでした。
このクライアントが魂状態の自覚に至ったところ、顕現化した前世人格は、18世紀ドイツのいわゆる衛生兵の役目を果たしていた兵士でした。
戦争の最前線で負傷した兵士の看護を担い、上官の無謀な作戦命令によって命を落としたり、重傷で苦しむ仲間を介抱する中で、上官に対して前線兵士へのいたわりを要望するという戦いを貫いて人生を全うしたと語りました。そして、自分の生まれ変わりである現世の者が、自分と同様に最前線で仕事を担う者たちの命を守るために上層部と戦うことを期待し、魂の表層にあって自分が現世の者を支えていることを知ってほしいがために顕現化したのだと語りました。
以上の事例は、霊信回答である「前世退行は必要に応じておこなわれるものであると理解しなさい」という文言に符合していると思われるのです。
つまり、クライアントにとって、彼の守護霊は、彼に知るべき「必要に応じた」前世人格を選定し、顕現化を図っているのではないかということです。
「前世退行は必要に応じておこなわれるものであると理解しなさい」という通信霊の回答の真意は、そういうことなのだと理解してよいのではないでしょうか。