2011年11月3日木曜日

ラタラジューの語りの検証その7

(その6からのつづき)
ラタラジューの現在進行形の会話の意味するもの
前世人格ラタラジューは次のような、現在進行形でのやりとりをしています。
CL  Tapai Nepali huncha?
   (あなたはネパール人ですか?)
KA  ho, ma Nepali.
   (はい、私はネパール人です)
CL  O. ma Nepali.
   (ああ、私もネパール人です)
このやりとりの重要性は、ついうっかり見落とすところですが、現れた前世人格のありようについてきわめて興味深く示唆に富むものだと言えそうです。
つまり、前世人格ラタラジューは、今、ここにいる、ネパール人カルパナさんに対して、「あなたはネパール人ですか?」と、明らかに、今、ここで、問いかけ、その回答を確かめているわけで、「里沙さんが潜在意識に潜んでいる前世の記憶を想起している」という解釈が成り立たないことを示しています。
つまり、ラタラジューは、「前世記憶の想起」として里沙さんによって語られている人格ではないのです。
里沙さんとは別人格として現れている、としか思えない存在です。
その「別人格である前世のラタラジューが、里沙さんの肉体(声帯)を用いて自己表現している」と解釈することが自然ではないでしょうか。
前世を生きたラタラジュー人格は、肉体こそ持たないものの、今、ここに、存在している人格(意識)として顕現化しており、現在進行形で会話しているのです。
この現在進行形でおこなわれている会話の事実は、潜在意識の深淵には魂の自覚が潜んでおり、そこには前世のものたちが、今も、生きて、存在している、という筆者のSAM前世療法独自の作業仮説が正しい可能性を示している証拠であると考えています。
さて、ここでラタラジューの用いたネパール語の真偽の検証を終わります。
次回からは、語られた事実関係について検証していきます。
(つづく)

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